レター
日本看護倫理学会第1回学術集会に参加して:感想と期待
友竹 千恵
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1神戸市看護大学大学院博士後期課程
pp.39-41
発行日 2008年11月10日
Published Date 2008/11/10
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- 文献概要
私は先日の日本看護倫理学会第1回学術集会に参加した大学院生です。現在、がんやその他の治療困難な疾患をもつ方々を対象とした病院に、外来看護師として勤務しながら学生をしています。ここでは、大学院生と臨床看護師、両方の立場から、本学会の感想と今後への期待を述べさせていただきます。
今回の学術集会はシンポジウムでした。参加前、プログラムを見たときに「なぜ、学会長の講演ではなくシンポジウムなのだろう?」と思いました。しかし、学術集会のテーマ「看護倫理のタペストリー:看護倫理の可能性をひらく」をみて、看護倫理を定義することではなく、参加した1人ひとりが、看護倫理というタペストリーを創る作業に参加することからスタートするのだ、というメッセージを読み取り、参加しました。シンポジウムにおける意見交換は実に活発で、色々な意見がありましたが、それらをみなで共有し考えるという会場全体の空気がありました。幅広い観点からの問題提起や実践報告がなされたことが、参加者互いの「看護倫理のセンサー」を刺激し、双方向のやりとりにつながったのではないかと思います。このような参加者同士の相互作用が、タペストリーのイメージに重なり合ってみえたのは私だけではないと思います。まさに看護倫理に関心をもつ人々のありようをあらわしていると思いました。
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