◆特集 学齢期における教育現場との連携
学齢期における教育現場との連携について
塚崎 みゆき
1
1川崎市南部地域療育センター
pp.362-367
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
- 販売していません
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
川崎市は,人口120万人の政令指定都市である.昭和38年に精神薄弱児通園施設,昭和43年に肢体不自由児通園施設が設置されて以来様々な機構改革を経て,昭和63年に南部,及び中部地域療育センター,平成7年に北部地域療育センターが設置され,川崎市内を3地域に分けてそれぞれの地域で療育事業を行ってきている.筆者の所属する南部地域療育センター(以下当センター)は市の南部(川崎区と幸区)を対象としている.人口は2つの区を合わせて約33万人(平成10年6月現在)である.当センターには通園療育部門(0歳〜就学前を対象)として肢体不自由児通園施設(定員40名)と精神薄弱児通園施設(定員40名)が併設されており,外来部門(0〜18歳を対象)として相談療育部門がある.作業療法士(以下OT)は常勤で2名配置されており,通園と外来のいずれにも関わっている.地域療育センターの事業は,障害を持つ(或いは,障害の疑われる)子供とその親のための援助を目的にして,0歳から18歳までの児童を対象にしている.そのため,児童のライフステージに沿った援助が継続的かつ一貫してなされるために関係機関との連携が不可欠とされている1).主な関係機関としては,保健所,病院,保育園,幼稚園,地域の小・中学校,高等学校,養護学校,総合教育センター(障害教育研究室があり,障害担当指導主事及び非常勤の心理職や理学療法士等が配置されている)等がある.以下,当センターでの他機関との連携について,特に就学前後の時期の関わりの現状と問題点及び今後の在り方について述べてみたい.
Copyright © 1998, Japanese Association of Occupational Therapists. All rights reserved.