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Japanese Occupational Therapy Research Volume 8, Issue 4 （August 1989）

作業療法 8巻4号（1989年8月発行）

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◆総説

精神科における遊びの意味 The Meaning of Play in Psychiatry 町沢静夫 ¹ Shizuo Machizawa ¹ ¹国立精神・神経センター精神保健研究所　成人精神保健部 ¹Department of Adult Psychiatry, National Center of Neurology and Psychiatry, National Institute of Mental Health キーワード： play , soft neurological signs , hyperarousal , information deficit , rigidity of character Keyword: play , soft neurological signs , hyperarousal , information deficit , rigidity of character pp.588-593

発行日 1989年8月15日 Published Date 1989/8/15

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Abstract 文献概要
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要旨：一般的に精神科の実際において遊びのもつ意味は大きい．特に分裂病者にあっては，遊びから極度に疎外されているように思われる．分裂病になる前から，分裂病にやり易い素質を有する人も幼児期から遊びを奪われていることが多いことが高危険児研究から明らかになっている．この生理学的根拠として微少神経学的障害，高い覚醒水準(hyperarousal)，情報処理障害の三つが主に今のところ考えられる．これらは皆分裂病の脆弱因子(素質)として今のところ考えている人は多い．また，高い覚醒水準，つまり緊張が強い人は体の筋肉や姿勢の固さからもうかがわれるが，それは性格上の硬さや融通性のなさとも関係しているように思われる．遊びはこの神経学的障害，高い覚醒水準，情報処理障害を改善し，性格的硬さを柔軟にする働きを有することを症例をあげて論じた．