義肢装具領域の進歩と未来

Advances and Future in the Field of Prosthetics and Orthotics

はじめに

　義肢は「切断により四肢の一部を欠損した場合に，元の手足の形態または機能を復元するために装着，使用する人工の手足」，装具は「四肢・体幹の機能障害の軽減を目的として使用する補助用具」とされている^{1, 2)}．各々の使用により，失われた外観や動きを補ったり，機能を改善する目的があり，義肢装具領域はリハビリテーション医療の大きな役割を担っている．そして，近年はこの領域の一部として，ロボットなどの先端医療機器も注目されている．

　今回，義肢の歴史を遡りながら，義肢装具領域の進歩と未来について述べたい．