巻頭言
新年のご挨拶
久保 俊一
1,2
1日本リハビリテーション医学会
2京都府立医科大学大学院
pp.2
発行日 2019年1月18日
Published Date 2019/1/18
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- 文献概要
新年,明けましておめでとうございます.皆様におかれましては,輝かしい新年をお迎えのこととお喜び申し上げます.昨年6月に2期目の理事長を拝名し,あらためて責任の重さを痛感しております.
日本リハビリテーション医学会では,リハビリテーション医学について「機能回復」,「障害克服」,「活動を育む」の3つのキーワードをあげています.疾病・外傷で低下した身体的・精神的機能を回復させ,障害を克服するという従来の解釈の上に立って,ヒトの営みの基本である「活動」に着目し,その賦活化を図る過程がリハビリテーション医学・医療の中心であるという考え方を示しています.日常生活の「活動」としてあげられる,起き上がる,座る,立つ,歩く,手を使う,見る,聞く,話す,考える,服を着る,食事をする,排泄をする,寝る,などは,複合的かつ有機的に行われることで,家庭での活動,学校・職場・スポーツなどの社会活動につながっていきます.すべての年齢層で「活動を育む」意義を示しながら,身体機能の回復・維持・向上を図り,生き生きとした社会生活をサポートしていく必要があります.今後,疾病や障害の一次・二次予防においても,リハビリテーション医学・医療は大きな役割を果たしていくべきです.
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