連載 地域生活を支える!? スポーツ内科の基本知識・第8回【最終回】
生活習慣病(肥満,糖尿病)とスポーツ(運動療法)
原 知之
1,2
1大阪大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科
2大久保病院 スポーツ内科
pp.440-444
発行日 2021年1月15日
Published Date 2021/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003201269
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生活習慣病と運動療法
誰もが生活習慣病の予防や治療に運動療法が重要なことは理解しているが,実際どのようなことに注意して実際の日常に運動(スポーツ)を組み込んでいったら良いかが鍵となる。そのためには患者だけでなく医療従事者も知識をもっておくことは必要である。さまざまな要因があると考えられるが,糖尿病患者に対する食事療法に関しては専門医・一般内科医ともに60〜80%が初診患者のほぼ全員(90%以上)に指導1)していた一方で,初診糖尿病患者のほぼ全員(90%以上)に運動療法を指導していたのは専門医・一般内科医とも50%未満1)であり,食事療法の約1/2にとどまっている現状がある。本稿では健康維持に関心がある方,生活習慣病患者,医療従事者の皆さんが理論から実際の日常生活や日常診療につながる運動療法をコンセプトに解説したい。
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