特集 これからの地域看護のかたち—訪問篇
地域包括ケア推進において訪問看護に求められるもの
上野 桂子
1
1全国訪問看護事業協会
pp.702-707
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200479
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はじめに
1992年の老人保健法の改正により,訪問看護ステーションが制度化され24年が経過し,訪問看護ステーションは地域における在宅サービスの要として社会の期待に応えながら全国各地で活動している。介護保険制度により訪問看護ステーションは,在宅ケアの中でも医療系サービスとして,唯一医療保険と介護保険の双方からサービスを提供する役割をもち,運営している。昨今の医療環境の変化に伴い,入院日数がますます短縮化され医療依存度の高い方々が地域に帰ってくるようになっている。特に,難病で呼吸器装着の方,癌末期の方,終末期の方,カテーテル管理や,高度な医療処置の必要な方や,精神疾患や認知症の方,リハが必要な方,NICUから退院した小児など,医療と介護を必要とする利用者が増えており,訪問看護は多様なニーズに対応する専門的なケアの担い手としての活動の幅が求められている。
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