連載 地域リハの大河から海に向かって—続・地域リハの源流 大田仁史と勇者たちの軌跡・第10回
介護予防にシフトする(1999〜現在)
澤 俊二
1
1藤田保健衛生大学医療科学部リハビリテーション学科
pp.60-63
発行日 2015年1月15日
Published Date 2015/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200017
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
いきいきヘルスいっぱつ体操を考案
澤 1997年,介護保険法が国会で承認され,準備期間を経て,2000年4月に施行されました。その間,老人保健法に基づく機能訓練事業の存続はかなり厳しい状況となってきました。このような状況をどのように感じておられましたか。
大田 機能訓練事業は,障害者の社会参加を促しました。介護予防にも多く寄与できたと思っています。また,多くの自主グループが生まれ,今も続けているところがあります。介護保険法が成立となった時点で,機能訓練事業を支えていた保健師の多くが介護保険対象者の把握に駆り出され,新たな介護保険制度を担う組織に移動をし,機能訓練事業自体が成り立たなくなるだろうと思いました。3回実施した全国調査では,保健師さんたちは存続の思いはあってもできなくなっていく状況がよくわかりました。
Copyright © 2015, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.