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特集 脊椎脊髄疾患に対する分類・評価法
第7章 先天性
腰仙部移行椎の分類—Castellviらの形態分類
Castellvi Classification of Lumbosacral Transitional Vertebrae: Imaging Findings and Clinical Relevance
加藤 欽志
1
,
紺野 愼一
1
Kinshi KATO
1
,
Shin-ichi KONNO
1
1福島県立医科大学整形外科学講座
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukushima Medical University School of Medicine
キーワード:
腰仙部移行椎
,
lumbosacral transitional vertebrae
,
Castellvi分類
,
Castellvi classification
,
Bertolotti症候群
,
Bertolotti syndrome
Keyword:
腰仙部移行椎
,
lumbosacral transitional vertebrae
,
Castellvi分類
,
Castellvi classification
,
Bertolotti症候群
,
Bertolotti syndrome
pp.476-479
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201396
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はじめに
腰仙部移行椎とは,最下位腰椎の横突起が仙骨と不完全あるいは完全に癒合した先天性の脊椎形態異常を指す10).腰仙部移行椎は,画像検査により偶発的に同定されることが多く,一般成人における有病割合は,3.3〜35.6%と報告されている3,18,21,23).腰仙部移行椎の分類法には,前方の椎間板や椎体の形態で分類する方法16,25)と,横突起などの後方組織の形態の相違で分類する方法5,9)がある.現在,最も広く用いられている分類法はCastellviら5)が1984年に報告した後方組織の形態に基づく分類法である.彼らは,横突起と仙骨翼で関節を形成している症例(Castellvi分類Type Ⅱ)において,移行椎の存在しない症例と比較して,移行椎直上椎間の椎間板ヘルニアの頻度が有意に増加していたことを報告した.一方で,Catellviらの分類では,椎体高位の評価はできず,髄節支配に関する情報は得られないことに注意が必要である.
本稿では,腰仙部移行椎におけるCastellviらの形態分類を紹介し,その臨床的意義と限界について概説する.
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