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特集 脊椎脊髄MRI再入門—これだけは知っておこう
撮像法のリスト—脊椎脊髄MRIに用いられている撮像技術
List of Imaging Technologies
濱崎 望
1
,
後藤 政実
2
,
福永 一星
2
Nozomi HAMASAKI
1
,
Masami GOTOH
2
,
Issei FUKUNAGA
2
1順天堂大学医学部附属順天堂医院放射線部
2順天堂大学保健医療学部
1Department of Radiology, Juntendo University Hospital
キーワード:
撮像の名称
,
imaging name
,
基本的な撮像
,
basic imaging
,
撮像のポイント
,
point of imaging
Keyword:
撮像の名称
,
imaging name
,
基本的な撮像
,
basic imaging
,
撮像のポイント
,
point of imaging
pp.57-63
発行日 2020年1月25日
Published Date 2020/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201293
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はじめに
MRIは,体内に存在する水素原子(プロトン),主に水分子の振る舞いを撮像する.原理は,30年前の臨床導入当時と変わることがない.装置メーカーにより撮像名称が異なり(表 1に,脊椎脊髄MRIに一般的に用いられている撮像技術の各社ごとの名称をまとめたので参照していただきたい),複雑な手法や略語が飛び交い理解困難となっているが,基本的なシーケンスであるspin echo(SE)法やgradient echo(GE)法に,特殊なパルスやk-spaceの充塡手法などを工夫し,パラメータの調整を行い実用化されているものがほとんどである.また,装置ハード面の進化も著しいため,多くのパラメータ調整の自由度が向上した.
脊椎脊髄の画像診断は,X線やCTで骨の破壊(融解・骨折),MRIでは腫瘍病変や椎間板の変性などの診断が行われ,特に脊髄病変はほかでは発見できないので,MRIでの診断が優先される.
脊椎脊髄の撮像領域周辺には,肺や気道などの臓器があるため,これらの動きを抑える撮像が参考となる.また,これらは不均一な磁場をもたらす原因となることから,脂肪抑制画像の取得が困難となる.広範囲の撮像が必要である場合は,広範囲の撮像には分解能の低下や画像の歪みが伴うことに注意する必要がある.
本稿では,脊椎脊髄MRIに一般的に用いられている撮像技術についてまとめる.
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