Japanese
English
特集 歯突起後方偽腫瘍
関節リウマチに伴う歯突起後方偽腫瘍の臨床
Retro Odontoid Pseudotumor in Patients with Rheumatoid Arthritis
鈴木 亨暢
1
,
堂園 将
2
,
中村 博亮
1
Akinobu SUZUKI
1
,
Sho DOZONO
2
,
Hiroaki NAKAMURA
1
1大阪市立大学大学院医学研究科整形外科学
2淀川キリスト教病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka City University Graduate School of Medicine
キーワード:
歯突起後方偽腫瘍
,
retro odontoid pseudotumor
,
関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
力学的不安定性
,
mechanical instability
Keyword:
歯突起後方偽腫瘍
,
retro odontoid pseudotumor
,
関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
力学的不安定性
,
mechanical instability
pp.891-897
発行日 2018年10月25日
Published Date 2018/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200977
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はじめに
関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)では,四肢の関節のみならず,脊椎,特に頸椎病変を有することも多い.RAに対する治療はメトトレキサートや生物学的製剤の登場により大きく進歩したが,2011年のわれわれの調査結果ではRA患者の42%に頸椎病変が認められており11),今なお多くのRA患者が頸椎病変を有していることが判明している.
RA患者における頸椎病変の特徴は上位頸椎に多い点である.C1-C2間には椎間板がなく,前方の環椎歯突起関節も後側方の外側環軸関節も滑膜関節であるため,RAの滑膜炎に侵されやすい.環軸椎水平亜脱臼や垂直脱臼がよく知られているが,歯突起後方偽腫瘍も重要な病変の1つである.本稿では,RAにおける歯突起後方偽腫瘍に焦点を当て解説する.
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