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Spine & Spinal Cord Volume 28, Issue 12 （December 2015）

脊椎脊髄ジャーナル 28巻12号（2015年12月発行）

Japanese English

特集転移性脊椎腫瘍の包括的治療

原発不明がん脊椎転移の診断 Diagnostic Strategy for Spinal Metastasis of Unknown Primary Origin at the Initial Visit 高木辰哉 ¹ , 片桐浩久 ² Tatsuya TAKAGI ¹ , Hirohisa KATAGIRI ² ¹順天堂大学整形外科 ²県立静岡がんセンター整形外科 ¹Department of Orthopedic Surgery, Juntendo University, School of Medicine キーワード：脊椎転移（spinal metastasis） , 原発不明（unknown primary origin） , 診断（diagnosis） Keyword: 脊椎転移（spinal metastasis） , 原発不明（unknown primary origin） , 診断（diagnosis） pp.1011-1016

発行日 2015年12月25日 Published Date 2015/12/25

DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200259

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はじめに

　骨病変の診断を専門とする整形外科のもとには，骨の腫瘍および腫瘍様病変をもつ症例も多く訪れる．そのような症例の中でもがん骨転移は多く存在し，初発が骨病変で来院することも少なくない．自験例では骨転移症例2,641例中286例が原発不明がん骨転移として初診している^13）．

　脊椎転移は骨転移の中でも多くの割合を占め，脊髄麻痺や放射線照射・外科的治療といった骨関連事象（skeletal related events：SRE）をきたし，日常生活動作（activities of daily living：ADL）の障害や生活の質（quality of life：QOL）の低下をもたらす．本稿では，初診時原発不明がん脊椎転移の診断について，原発巣の頻度と一般的な検査で判明する割合，各がんにどのような検索が有用かを検討した．