あなたにとって作業療法とは何ですか？

挑戦や自分らしさのゲート（門）

　私が作業療法に出会うきっかけは，「芸術が医学に生きる」としたOT養成校のキャッチフレーズでした．絵が好きだった自分にとって，芸術が医療の世界で生かせる可能性（可能性の文字の中にOTがある）を表したこの言葉は衝撃的で，異なる分野をつなぐことのおもしろさと興奮を感じたのです．

　さて，私が意識している言葉に，機会（Chance），挑戦（Challenge），変化（Change）の“3つのC”があります．私は作業療法や作業を通じて多世代にわたる素敵な対象者の方々に出会えたことに加え，OT教員になり魅力的な学生と出会えたこと，米国留学で学ぶ機会を得たこと，WFOTの仲間との出会えたこと等，多くの機会をいただき，私の世界観に大きな影響があったと感じています．いずれの機会でも自分の能力を超えた挑戦をする思いを要しましたが，限界を超えた先に，変化した自分に出会うことができ，心地よさも感じました．この感触をOTでかかわる方々や学生にも伝えたいと思っています．自分にとって作業療法は挑戦への門（ゲート）であり，自分らしさを実感させてくれる入口だと信じています．