昭和の暮らし・第44回
家計簿
市橋 芳則
1
1北名古屋市歴史民俗資料館
pp.1062
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202240
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働いて得た収入を,品物を購入して支出する.そのひとつの単位が家計だ.そして,その記録と運用を行うのが家計簿である.
家計簿も時代を経て変化している.1944年(昭和19年)発行,大蔵省と大政翼賛会が推薦する『生活家計簿』には,“決戦下,勤労再生産のため家庭生活の管理と戦力増強への挺身は主婦の御奉公の道です.一粒の米,一枚の紙,一寸の糸屑も皆戦力に関係ある……”と家計を極端に切り詰めることを促し,巻末には衣料切符使用明細表が付けられている.
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