50巻記念企画
他職種からみた作業療法のこの10年と今後
水間 正澄
1
,
長野 敏宏
2
,
半田 一登
3
,
深浦 順一
4
,
鷲見 よしみ
5
,
荒木 暁子
6,7
,
末安 民生
8,9
,
早坂 由美子
10
,
柏木 一惠
11
1医療法人社団輝生会
2御荘病院
3公益社団法人日本理学療法士協会
4一般社団法人日本言語聴覚士協会
5一般社団法人日本介護支援専門員協会
6千葉県千葉リハビリテーションセンター看護局
7日本リハビリテーション看護学会
8岩手医科大学
9一般社団法人日本精神科看護協会
10公益社団法日本医療社会福祉協会
11公益社団法人日本精神保健福祉士協会
pp.1388-1397
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200787
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リハ科医からみた作業療法のこの10年と今後
リハ医療・医学においては,この10年の間に人口の高齢化,障害者の増加,災害支援等,多くの課題への対応とともに他職種との連携が図られた.1992年(平成4年)医療法の医療提供の理念の一つに“リハビリテーション”が明記され,1997年(平成9年)には「リハビリテーション科」が標榜科に認められた.同年には介護保険法制定,2000年(平成12年)には回復期リハビリテーション病棟が制度化された.これらの経緯を背景にリハの認識もさらに高まり,2004年(平成16年)「高齢者リハビリテーション研究会」において急性期のリハ医療不足,漫然と行われているリハ医療,医療から介護への連携システムや在宅リハの不足等が課題として取り上げられた.これを機に,急性期病院における早期リハ,リハ連携システムの構築,在宅リハの充実等に目が向けられるようになった.
2006年(平成18年)の診療報酬改定では療法別の区分を廃止し「疾患別リハビリテーション料」の評価体系が導入されることとなり,疾患別に算定日数上限が設けられた.OTが算定できない領域も当初はあったが,関係者の尽力により算定可能となった.在宅復帰が促進され在宅障害者も増加するにつれ,在宅におけるリハの役割は変化しつつあり,維持期リハは生活期リハと表現されるようになってきた.
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