連載 ご当地作業療法・第9回
「たんぽ会」さねが?—たんぽ会しませんか?
髙橋 美央
1
,
津軽谷 恵
2
Mio Takahashi
1
,
Megumi Tsugaruya
2
1株式会社咲笑COCOいきいき会館
2秋田大学
pp.60-61
発行日 2015年1月15日
Published Date 2015/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200106
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新米が出回る時季になると,あちらこちらで「たんぽ会さねが〜?」と聞こえてくる.秋田といえば「きりたんぽ鍋」を連想する人が多いと思うが,県南部ではそれほど好んで食べられてはいないようだ.県北部に住むわれわれにとって,「たんぽ」はごく普通の家庭料理(おふくろの味)である.また,お客様をもてなすための料理でもあり,人の集まるところに欠かせない料理でもある.そもそも「きりたんぽ」は秋田県大館・鹿角地方の発祥で,秋田杉伐採のために山籠もりした人々が,残りごはんを練って焼き,甘味噌をつけたり鶏のだし汁に入れたりして食べたのが始まりといわれている.秋田杉の串に巻きつけて焼いたものが「たんぽ」.これを切って鍋に入れたことから「きり・たんぽ」となったわけだ.
人の集まるデイサービスでも,稲刈りが始まるころになるとソワソワと「たんぽ会」の企画が始まる.たんぽづくりは作業工程の多い活動であり,集団活動として取り入れやすい活動である.
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