別冊秋号 オピオイド
PART1 臨床編
16 整形外科におけるオピオイド
川口 善治
1
1富山大学医学部 整形外科
pp.99-105
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3104200298
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整形外科的診療は,器質的病態が痛みに関連しているかをチェックすることから始まる。診察手段および画像所見で病態が確定されたら,痛みが侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛,あるいはそれ以外の疼痛であるか,ある程度見極め,治療手段が考慮される。整形外科医がオピオイドを使用する場合は,そのほとんどが非がん性疼痛に対するものであるが,さまざまな疼痛に関するガイドラインには,その使用に対するエビデンスレベルに応じたステートメントが記載されている。弱オピオイドとしてはトラマドールが使用される。ブプレノルフィン貼付薬や強オピオイドの使用は限定的である。いずれにしてもオピオイドの使用には,患者には安全性を担保しながら適切な薬物を適切な期間投与する必要がある。
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