特集 内分泌疾患2
Part 1 内分泌疾患を疑うきっかけは?
3.画像から疑う内分泌疾患—甲状腺結節と副腎偶発腫瘍の画像診断
小林 佐紀子
1
Sakiko KOBAYASHI
1
1慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科
pp.331-338
発行日 2021年12月22日
Published Date 2021/12/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900900
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key point
・画像検査の普及で,最近では偶発的に発見される甲状腺結節も増えているが,甲状腺結節の画像診断で最も有用なのはエコーである。
・エコー結果で穿刺吸引細胞診(FNAC)の適応を判断し,頸部リンパ節腫大,甲状腺外腫瘤がある場合はただちにFNACを行う。FNACで悪性の疑い,悪性と判定され,甲状腺分化がんや低分化がん,未分化がんが疑われた場合は,原則,外科的切除を考慮する。
・画像所見は,副腎腫瘍の良悪性の鑑別に極めて重要である。ホルモン非産生で画像上良性所見を示す腫瘍のフォローについては,日本では,少なくとも3年間の観察期間を設けることが勧められている。画像上,増大傾向がみられた場合や機能性腫瘍が疑われた場合には手術が勧められる。
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