特集 どうする? PCAS
うちの体温管理はこうやっています
【コラム】脳波所見に合わせて目標体温を設定する—aEEG所見を用いた体温管理プロトコルの実際とその効果
井上 謙
1
,
杉山 和宏
1
Ken INOUE
1
,
Kazuhiro SUGIYAMA
1
1東京都立墨東病院 高度救命救急センター
pp.556-559
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102201213
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はじめに
東京都立墨東病院高度救命救急センター(以下,当院)では,2013年から心停止蘇生後患者(以下,蘇生後患者)に持続脳波モニタリングを行い,救急医にも判読可能なamplitude-integrated encephalography(aEEG)に着目してきた。これは,脳波の振幅に着目したquantitative EEG(qEEG)の一種で,脳波の振幅を縦軸,圧縮した時間を横軸にとったもので,低酸素脳症の重症度判定として有用であると報告1)してきた。当院では,2022年9月より救急医がaEEGを用いて低酸素性脳症の重症度を判別し,脳波所見に合わせて患者個別に目標温度を設定するプロトコルを導入した。
本稿では,当院のプロトコルと脳波モニタリングの実際について紹介する。
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