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第6回:プロペンシティスコアマッチングを知っていますか?
笹渕 裕介
1
1自治医科大学 データサイエンスセンター
pp.802-807
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200443
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何らかの介入の効果を正しく検出するための最も優れたデザインは無作為化比較試験(RCT)であることは周知の事実です。しかし,倫理的,経済的,その他の理由で,その効果をRCTで検証できる介入は必ずしも多くないことは前回述べたとおりです。
日常臨床においてRCTの存在しない介入について意思決定を行う場面は非常に多く,その際に我々はRCT以外のデザインによる研究の結果や自身のこれまでの経験をもとに意思決定を行っています。
そこで今回は,RCT以外のデザインによる交絡要因を調整する方法として近年非常によく利用されている,プロペンシティスコアを利用した方法を紹介します。
まずプロペンシティスコアマッチングについて概要を解説し,後半でこの方法を用いた研究を取り上げ,その“Methods”を詳しく見ていきます。
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