徹底分析シリーズ MICS麻酔デビューに向けて—低侵襲僧帽弁手術を低侵襲で終わらせよう!
MICSの手術手技—習熟したハートチームによって安全確実となる
押富 隆
1
Takashi OSHITOMI
1
1済生会熊本病院 心臓血管外科
pp.856-861
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101203031
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近年,低侵襲心臓手術minimally invasive cardiac surgery(MICS)による弁膜症手術が増加傾向にある。この胸骨正中切開を行わない肋間アプローチによる右側胸部小切開術は,輸血量および術後感染が少なく回復が早いため,胸骨正中切開では体力的に難しいとされてきた症例でも開心術が可能となった反面,習熟が不十分な施設ではかえって合併症も多く,手術成績を悪くする可能性も指摘されている1,2)。そのため,特にMICSの成否は,術者の技量はもちろんのこと,ハートチームが連携し周術期の合併症をいかに回避するかにかかっている。
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