先天性心疾患術後の退室準備中に進行する徐脈・低血圧

生後3日の女児。在胎38週で出生，体重2.2kg。21トリソミー。完全房室中隔欠損症，大動脈縮窄症と出生後に診断され，肺高血流増多による心不全増悪，肺高血圧症の進行で両側肺動脈絞扼術を行った。術中肺動脈操作中に肺高血圧発作が出現し，換気回数を40回に上げて一酸化窒素吸入を20ppmで開始した。手術終了直前の血液ガス分析では吸入酸素濃度（FIO₂）40％下でpH 7.38，酸素分圧（PO₂）53mmHg，二酸化炭素分圧（PCO₂）38mmHg，ヘマトクリット（Ht）42％，Ca 1.16mmol/Lであった。