徹底分析シリーズ 手術室での曝露の危険
麻酔科医に知ってほしいバーンアウトの話—すぐ隣にある危険
川名 由貴
1,2
Yuki KAWANA
1,2
1横浜市立大学附属病院 麻酔科
2東京女子医科大学 衛生学公衆衛生学講座 公衆衛生学分野
pp.1216-1220
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202139
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昨今の麻酔科医を取り巻く状況は厳しい。手術件数が増加し続ける1)ことにより急性期医療は慢性的に人手不足である。さらに,医療技術や低侵襲治療の発達に伴う造影室などでの麻酔,検査に伴う小児鎮静,無痛分娩や,緩和ケア,ペインクリニックなど,手術室外における麻酔科医のニーズは高まるばかりである。加えて,昨年からのCOVID-19のパンデミックにより集中治療分野での麻酔科医のニーズも急速に高まっている。
Sanfilipoら2)は2017年に麻酔科におけるバーンアウト発生率と関連要因に関するシステマティックレビューを報告している。本稿では,この報告を中心に,バーンアウトの症状,診断から回復過程,予防法など現在までに明らかになっていることを紹介する。
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