徹底分析シリーズ ダブルルーメンチューブ
使用に伴う合併症と限界—チューブの特性をよく知り,丁寧な扱いと細心の注意を
花崎 元彦
1
Motohiko HANAZAKI
1
1国際医療福祉大学医学部 麻酔・集中治療医学
pp.552-556
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201127
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一側肺換気one lung ventilation(OLV)の気道確保法としてダブルルーメンチューブdouble-lumen tube(DLT)がゴールドスタンダードであることに疑いの余地はないだろう。しかしDLTの使用に関連した合併症も起こり,ときに生命の危険を伴うこともある。このため麻酔科医はDLTの特性をよく知り,扱いに注意を払う必要がある。
DLT使用による合併症を「DLTを使用してOLVを行う過程で生じる有害な事象」と定義すると,表1のように分類される。このうち1.の「DLTを使用してOLVを行うことによるもの」は本稿では扱わず2.の「DLTを使用することによって起こるもの」について述べる。
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