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pp.612-616
発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200888
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The New England Journal of Medicne
Editorial:
Edwards KM. Ensuring vaccine safety in pregnant women. N Engl J Med 2017;376:1280-2.
Article:
Scheller NM, Pasternak B, Mølgaard-Nielsen D, et al. Quadrivalent HPV vaccination and the risk of adverse pregnancy outcomes. N Engl J Med 2017;376:1223-33.
■HPVワクチンを巡る問題
子宮頸がんの発生にはヒトパピローマウイルスhuman papilloma virus(HPV)の持続感染が関係している。そのため,2009年に世界保健機関(WHO)は9歳から26歳の女性に対してHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の接種を推奨した。日本でも小学6年生から高校1年生の女子を対象として,HPVワクチンの定期接種が行われるようになった。しかし,日本では複合性局所疼痛症候群(CRPS)などの発生を受け,安全性に疑問があるとして,厚生労働省は積極的なHPVワクチンの接種を控えるようになった。これに対して,WHOは薄弱な科学的根拠にもとづく政策であり,若い女性がHPVの脅威に曝されていると非難している。
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