徹底分析シリーズ 気道管理の最先端
頭頸部外科患者における気道確保—疾病特徴と解剖学的変化の評価および術前準備
柏井 朗宏
1
,
横田 美幸
1
Akihiro KASHIWAI
1
,
Miyuki YOKOTA
1
1がん研有明病院 麻酔科
pp.602-608
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200603
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頭頸部外科患者では,①口腔底癌,喉頭癌,下咽頭癌のような上気道を占拠する疾病,あるいは,②甲状腺腫瘍のような外部から圧迫・浸潤するような腫瘍を有することがあるほか,③放射線治療後で開口・頸部可動制限がある場合があり,気道確保困難の割合が高いといわれている。米国麻酔科学会(ASA)の『気道困難患者の管理のための実践ガイドライン Practice Guidelines for Management of the Difficult Airway(ASA-DAA)』1,2),Airway approach algorithm(AAA)3) や日本麻酔科学会気道管理アルゴリズム(JSA-AMA)4) に沿って,術前に麻酔方法を検討するのは当然である。各自が習熟している得意な方法・デバイスを用いた麻酔計画を立てておくことはもちろん,意識下気管切開を含めた対応について,頭頸部外科医,手術室看護師と十分にコミュニケーションをとることが重要である。
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