徹底分析シリーズ 麻酔科医として歩み始めたあなたへ—10年後の自分に向かって,今日から始めたいこと
専門医取得までの道のり—形成的評価を有効に利用したい
大嶽 浩司
1
Koji OTAKE
1
1昭和大学医学部 麻酔科学講座
pp.320-323
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200538
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2017年度から(社)日本専門医機構による新専門医制度が19の基本領域で横断的に始まる。日本麻酔科学会は,先行して2015年度から病院群による研修プログラム制度を開始しているため,専攻医が全国で160余りのプログラムに所属して研修を行うという形はほぼ変わらない。大きく変化したことは,専攻医の教育カリキュラムの中で,年次ごとに研修成果の到達度の形成的評価を行うことが定められたことである。多忙な臨床現場において,専攻医一人一人の研修成果を評価することが課せられるのは,指導医にとって負担は大きいが,指導医からのフィードバックと向かい合うことは専攻医の大きな成長の糧になる。わかりやすく到達目標を明示し,年次ごとにきちんと評価を行う,つまり専攻医にとって自分の成長が目に見える新カリキュラムは,麻酔科医というキャリアを若手医師にとって魅力的なものとするべく設計されたものである。
本稿では,この新カリキュラムの解説と,実際に専攻医が専門医を取得するまでのロードマップを示す。なお,本文中で「*」を付した関連文書は,日本麻酔科学会ホームページ(http://www.anesth.or.jp/info/certification/report-kikou-new.html)よりダウンロード可能である。
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