徹底分析シリーズ 産科出血は怖くない!(前編)
輸血療法・輸液療法―準備をしっかりして開始のタイミングを逸するな!
河村 真
1
KAWAMURA,Makoto
1
1福島県立医科大学 産婦人科
pp.556-559
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101102145
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日本の妊産婦死亡は,長期的には減少傾向にあるが,2010年(平成22年)から始まった妊産婦死亡例の全例登録(日本産婦人科医会)によれば,いまだに年40~60例程度あり,死亡危機を回避した重症妊産婦は毎年4000~5000人と推定されている(厚生労働省研究班報告)1)。妊産婦死亡の最多要因は産科危機的出血である。そして,年15~20例の大量出血死の半数以上は,適切な輸血治療がなされていれば救命できた可能性が高いと指摘されている。
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