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Anesthesiology
Editorial:
Asai T, Isono S. Residual neuromuscular blockade after anesthesia:a possible cause of postoperative aspiration-induced pneumonia. Anesthesiology 2014;120:260-2.
Article:
Cedborg AI, Sundman E, Bodén K, et al. Pharyngeal function and breathing pattern during partial neuromuscular block in the elderly:effects on airway protection. Anesthesiology 2014;120:312-25.
■誤嚥性肺炎は高齢者の重大な死因である
手術自体は順調に終了しても,術後に誤嚥性肺炎を含む肺合併症を起こして死亡する高齢者は多い。高齢者では,咽頭機能が障害されており,それが誤嚥を起こす一つの要因となっている。さらに周術期は手術前後の絶飲食,気管挿管や胃管などの異物の存在,麻薬などを含む鎮痛薬などによる咽頭反射の抑制など,多くの要因により誤嚥を起こしやすくなる。最近はロクロニウムのような中短時間作用性の筋弛緩薬が使用されることがほとんどであるが,術後早期に筋弛緩作用の残存がしばしば認められ,それが特に高齢者(>60歳)では肺合併症の頻度を上昇させることが報告されている。また,高齢者では,ロクロニウムの作用が延長することも知られている。以前は四連反応(TOF)比が0.7以上あれば筋力は十分保たれるとされていたが,近年は0.9以上であることが推奨されている。
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