- 販売していません
- 文献概要
- 1ページ目
The New England Journal of Medicine
Editorial:
Kavanagh BP. Glucose in the ICU―evidence, guidelines, and outcomes. N Engl J Med 2012;367:1259-60.
Article:
Agus MS, Steil GM, Wypij D, et al. Tight glycemic control versus standard care after pediatric cardiac surgery. N Engl J Med 2012;367:1208-19.
■小児心臓手術患者における血糖コントロールの臨床的意義は?
重症患者における血糖値コントロールについては,この10年間余りで多くの研究がなされてきた。2001年にvan den Bergheらが,内科ICUにおいて血糖値を正常に保つことで,感染率や死亡率が30%以上も改善することを報告した。この研究を受けて,さまざまなガイドラインにおいて,重症患者では厳密な血糖値コントロールを行うことが推奨された。しかし,2009年のNICE-Sugar studyという6100名以上を対象とした大規模研究において,厳密な血糖値コントロールはむしろ死亡率を上昇させることが示された。だが,同年に発表された小児心臓外科手術後を対象とした研究では,血糖値の厳密なコントロールをすることで,死亡率が6%から3%に低下することを示した。血糖コントロールについては,まだまだ議論が必要と考えられる。
このような背景のもとに実施されたのが,Agusらの研究である。
Copyright © 2012, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.