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pp.332-335
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101496
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Anesthesiology
Editorial:
Canet J, Castillo J. Ketamine:a familiar drug we trust. Anesthesiology 2012;116:6-8.
Article:
Eikermann M, Grosse-Sundrup M, Zaremba S, et al. Ketamine activates breathing and abolishes the coupling between loss of consciousness and upper airway dilator muscle dysfunction. Anesthesiology 2012;116:35-46.
ケタミンは実に興味深い薬物である。静脈麻酔薬であったが,麻薬指定を受けている。ほかの静脈麻酔薬と異なり,静注や持続静注だけでなく,筋注も経直腸投与もできる。研修医時代に,チアノーゼ性心疾患患者に筋注で使用したのを覚えている。鎮痛作用もあり,熱傷患者のドレッシング材交換時などにも使用した経験がある。新皮質や視床は抑制するが,網様体賦活系や大脳辺縁系を賦活するため,解離性麻酔薬と呼ばれる。脳代謝率上昇や,脳血流量増加,頭蓋内圧上昇を起こす点も,チオペンタールやプロポフォールとは異なっている。
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