症例検討 癌治療と麻酔
右肺尖部腫瘍―輸液は係数化して客観的なin-outバランスを
櫻木 徹
1
SAKURAGI, Tohru
1
1佐賀大学医学部附属病院 呼吸器外科
pp.294-302
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101488
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症例
46歳の男性。身長173cm,体重56kg,喫煙30本/日×25年。特段の既往,術前合併症はなく,2か月前に右上肢のしびれにて受診し,胸壁浸潤を認める右肺尖部腫瘍と診断された。シスプラチン+エトポシドによる化学療法と45Gyの放射線照射後に腫瘍切除が予定された。
腫瘍の浸潤が左心房壁の一部と鎖骨下動脈にも認められ,同部も合併切除することになった。上記操作中に急激な血圧低下(収縮期血圧60mmHg)と不整脈をきたした。
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