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■4月号のfrom LiSA“女性麻酔科医の復職”に対してメールをいただきましたのでご紹介します。
「4月号の編集部の後記だったと思うのですが,女医に関する記事がありました。いろいろと思うことがあったのでメールいたします。
私自身は医師11年目という少し遅めの出産でした。ある程度,技術や専門性が落ち着いてからの産休となりました。生後6か月から常勤枠で週3回働いています(当施設では,育児短時間雇用が採用されています)。私自身はまだドタキャンで麻酔導入ができなかったことはありません。子供が熱をだしても病児保育もしくは主人(医師)がみてくれています。ただ,もし,病児保育がなく,主人も面倒がみられない状況だったら当日ドタキャンしてしまったかも,と思うことはあります。ドタキャンをするのはたしかにプロ意識に欠ける行為ではあります。ただ,そうせざるを得ない人もいると思います。また,反対に子供がいるという立場に甘えている女医がたくさんいることも確かです。
10日間子供が肝炎と肺炎で勤務先の病院で入院していました。10日間病院に泊まったまま(子供と同じ小児用ベッドで寝泊まり)麻酔をかけていました。人手不足,皆ぎりぎりのところで働いており,休むことはできませんでした。私としても,麻酔科のことを考えると休めませんでした。正直,このまま息子が死んでしまえば楽になるのに,もっと仕事ができるし医局に迷惑をかけなくてすむのに思ってしまいました。この状況は女医という立場だけでなく麻酔科の,もっといえば,日本の国の問題でもある気がします。それを一人一人で解決もしくは背負うには限界があるように思います。
女医問題を考えるのは日本の国全体のあり方にまで問題が波及するように思います。子供を産んで幸せを感じる世の中になって欲しいものです。」
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