症例検討 電解質異常とその治療(その1)
子宮鏡下子宮筋腫切除術(TCRM)中の低ナトリウム血症:溺れぬための9つのポイント
岡本 健志
1
Takeshi OKAMOTO
1
1千船病院 麻酔科
pp.282-283
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100893
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症例
47歳の女性。身長154cm,体重43kg。子宮筋腫および貧血の既往がある。数日前より全身倦怠感,食欲不振,発熱および感染性の帯下を自覚して来院。感染を伴う子宮筋腫と診断された。子宮筋腫に対して,脊髄くも膜下麻酔下に子宮鏡下子宮筋腫切除術(TCRM)が施行された。手術開始後90分,循環動態は安定していたが,患者は落ち着きがなくなり,見当識障害を伴う多弁を呈するようになった。さらに,心室性期外収縮が頻発するようになったため,水中毒を疑い血液検査を行った結果,Na 120mEq/Lと低ナトリウム血症を認めた。
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