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The New England Journal of Medicine
Editorial:
Fang JC. Rise of the machines ― left ventricular assist devices as permanent therapy for advanced heart failure. N Engl J Med 2009 ; 361 : 2282-5.
Article:
Slaughter MS, Rogers JG, Milano CA, et al. Advanced heart failure treated with continuous-flow left ventricular assist device. N Engl J Med 2009 ; 361 : 2241-51.
わが国には約250万人の慢性心不全患者が存在するが,その数は年々増加している。慢性心不全患者の予後は内科的治療によっても不良である。心臓移植は年に数えるほどしか行われていない。左室補助人工心臓(LVAD)は,主として心臓移植を待つ患者のつなぎの治療(bridge therapy)として用いられてきたが,最近では機器の改良により長期間使用も可能となっている。拍動型LVAD装着と内科的治療を比較したRandomized Evaluation of Mechanical Assistance for the Treatment of Congestive Heart Failure(REMATCH)トライアルでは,1年生存率(52% vs. 25%)も2年生存率(23% vs. 8%)もLVADのほうが勝っていることが示された。しかし,拍動型LVADでは感染や機器の交換,脳卒中といった重大な問題が起こりうる。一方,定常流型LVADは,拍動型LVADに比べ,小型軽量であり,耐久性も優れ,合併症も起こりにくいと報告されている。
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