症例検討 レミフェンタニルの実際
巻頭言
垣花 学
1
1琉球大学医学部 生体制御医科学講座麻酔科学分野
pp.897
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100419
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レミフェンタニルを用いた全身麻酔を経験して,早半年が過ぎようとしている。その間に,いくつかの副作用なども経験したが,それ以上にその有用性に驚かされている毎日である。レミフェンタニルは,すべての全身麻酔症例に使用可能であるが,特に脳外科手術,頭頸部手術,体表手術症例には最適であると考えている。今回の症例検討では,①脳神経外科麻酔症例,②心臓麻酔症例,③difficult airway症例,および・④神経ブロックを併用した症例に関する症例検討を取り上げた。
臨床現場では,超短時間作用性ということで,その覚醒への影響を利点とする一方で,術後シバリングと術後疼痛が問題となっている。さらに,その優れた調節性を利用してdifficult airway症例におけるレミフェンタニルを用いた気管支ファイバー挿管の症例を提示していただいた。さらに,最近トレンドとなっている超音波ガイド下末梢神経ブロックを併用したレミフェンタニル麻酔についても取り上げた。これらの症例検討を参考に,できるだけ多くの麻酔科医の臨床に役立つことを切に願っている。
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