症例検討 周術期のマイナーな,しかし,もしかしたら重大なトラブル
T波の逆転:術中の危険な反応を見逃さない意識を持つことが必要
諸岡 浩明
1
,
草野 栄郷
2
Hiroaki MOROOKA
1
,
Eigo KUSANO
2
1長崎県済生会病院 麻酔科
2長崎県済生会病院 循環器科
pp.72-74
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100251
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症例
56歳の男性。身長174cm,体重78kg。胆石症に対して腹腔鏡下胆囊摘出術が行われた。高血圧があり,3年前から降圧薬を服用している。10本/日,25年間の喫煙歴がある。入院時の血圧は140/80mmHgであった。血圧が80/50mmHg,心拍数が56bpmまで低下したので,エフェドリンが投与された以外は,術中に大きな血行動態変化はなかった。術後も血行動態は安定していた。
術後に12誘導心電図をとったところ,V2~V5誘導で術前にはなかったT波の逆転が認められた。
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