特集 難治性喘息—なぜこの喘息患者はよくならないのか?
Ⅳ.コントロール不良喘息の隠れた要因を探る
NSAIDs過敏喘息と好酸球性鼻副鼻腔炎の管理
関谷 潔史
1
1国立病院機構相模原病院アレルギー・呼吸器科
キーワード:
重症喘息
,
好酸球性鼻副鼻腔炎
,
NSAIDs過敏喘息
,
NSAIDs不耐症
,
アスピリン喘息
Keyword:
重症喘息
,
好酸球性鼻副鼻腔炎
,
NSAIDs過敏喘息
,
NSAIDs不耐症
,
アスピリン喘息
pp.558-565
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.243232680730040558
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POINT
●好酸球性鼻副鼻腔炎は,篩骨洞を病変の主座とした好酸球性炎症があり,両側性かつ多発性に鼻茸を生じる疾患である.
●好酸球性鼻副鼻腔炎は,にかわ状の粘稠度の高い粘液を特徴として,嗅覚障害や高度の鼻閉を主訴とする.
●NSAIDs過敏喘息は,重症喘息・好酸球性鼻副鼻腔炎・NSAIDs過敏の3つを特徴とし,NSAIDsにより重度の上下気道症状を呈する非アレルギー機序の過敏反応である.
●NSAIDs過敏喘息の主病態は,NSAIDsのCOX-1阻害作用によるCys-LTsの過剰産生であり,剤型を問わずCOX-1を阻害作用のあるすべてのNSAIDs使用により症状が誘発される.
●NSAIDs過敏喘息は,好酸球性鼻副鼻腔炎の存在が必発であり,嗅覚障害の有無が診断の手掛かりになる.

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