綜説
生化学の研究領域におけるO18の応用
阿南 功一
1
1東京医歯大生化学教室
pp.309-313
発行日 1958年10月15日
Published Date 1958/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425906036
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酸素O16の同位元素たるO17とO18はアイソトープとしてはかなり早くから知られたもので(Giauque & Johnson,1929)ある。これら酸素の同位元素の発見がその後の重水素その他の安定な同位元素発見の端緒をなしたとも云えるものである。O18含量は質量分析装置によつて測定出来るのでO原子のトレーサーとして従来から用いられて来た。O17も最近の研究によりその核磁気能率を以て含量を測定することが出来るようになつた1)。酸素の同位元素(O14,O15,O16,O17,O18,O19)の性質を第1表に掲げる。
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