實驗室より
カルヂオタコグラフ—心搏リズムの逐時的變化を自記する裝置
松田 幸次郞
1
1東北大學醫學部環境醫學(應用生理學)教室
pp.216-220
発行日 1950年1月15日
Published Date 1950/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905493
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心搏頻度は患者の病歴には殆んど例外なく記入せられ體温表にもこれが竝び記録されるのが常である。この事實は脈摶を數えることが至極容易であるという爲でもあるがそれ丈が理由ではない。もし心搏頻度が總じて人間の生理状態に關して有益な知見を與えるものでないならば如何に計測が簡便であるとしても脈の觸診ということは迅くに醫學の領域より捨て去られて終つたであろう。
然も心搏頻度についてはその時間に伴う變化が注目される。生命は動的存在であるから他の症状と同じく脈搏でも唯一回の値でなく時間的の動きを追究してこそ生きた人間としての姿をとらえることができるからである。
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