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特集 核内蛋白質
ラミン
Lamins
柴田 昌夫
1
,
廣野 ゆかり
1
,
小林 明夫
1
,
北村 忍
2
Masao Shibata
1
,
Yukari Hirono
1
,
Akio Kobayashi
1
,
Shinobu Kitamura
2
1(株)医学生物学研究所伊那研究所
2愛知県がんセンター研究所放射線部
pp.571-574
発行日 1989年10月15日
Published Date 1989/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905390
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核ラミナは線維状のネットワーク構造をとり,核膜内膜を裏打ちし,核膜とクロマチンの形を保持するのに重要な役割を果していると考えられている(図1)1-5)。高等真核生物のラミナは,1〜3種の,免疫学的に相同性の高い分子量およそ60kd〜70kdのラミンと呼ばれる蛋白質から構成されている。このラミン蛋白質の重合によって核ラミナは形成される.抗ラミン特異抗体を使用した免疫螢光抗体法による実験は,細胞分裂期におけるラミナ構築の破壊と再構築をみごとに視覚化している4)。
ラミン蛋白質は神性の等電点を持つタイプAラミンと酸性の等電点を持つタイプBラミンの二つのグループに分けられる6)。以下タイプAラミンやラミンAといった,非常に混同しやすい名称をしばしばラミン蛋白質の説明に用いている。混同を防ぐためラミン蛋白質の分類と特徴づけについて表1にまとめた。
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