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特集 大脳/神経科学からのアプローチ
大脳皮質ニューロンの形態学・化学的特質
Chemical neuroanatomy in the cerebral cortex
遠山 正弥
1
Masaya Tohyama
1
1大阪大学医学部解剖学第2教室
pp.108-114
発行日 1989年4月15日
Published Date 1989/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905247
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大脳皮質は新皮質,原皮質,古皮質に区別される。新皮質は系統発生的には爬虫類より出現し哺乳類ではとくによく発達する。この新皮質(皮質)は表層の細胞に富む灰白質と線維を主体とする白質より形成される。皮質は基本的には6層の細胞構築を示すが,すべての皮質で均一な細胞構築を有するわけではなく,各皮質によりその機能を反映して特徴的構築を示す。したがって皮質の形態学的特徴はこの神経細胞とその突起で形成される水平方向と層状配列と垂直方向の柱状配列にある。皮質のニューロンは投射ニューロンである錐体細胞と非投射ニューロンである非錐体細胞群に大別される。これらの点に関する総説は多く,本章では神経活性物質の分布と投射路に関する観点を中心にし,皮質の形態学的特徴と関連させながら現在までの知見をまとめてみたい。
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