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特集 細胞測定法マニュアル
細胞内ATP測定法
NMR
31P determinations of intracellular ATP
山田 和廣
1
Kazuhiro Yamada
1
1大分医科大学生理学教室
pp.431-433
発行日 1988年10月15日
Published Date 1988/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905179
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燐原子核(31P)はプロトン(1H核)に次いでNMR測定の感度が高い。このことは天然に存在する燐核がすべて31Pであることにもよっている。燐NMRを利用した生体のエネルギー代謝の研究が進んだのはこのような理由による。
最初に生体組織の燐NMRスペクトルを記録したのは,オックスフォード・エンザイム・グループによるラットの筋肉を対象としたものであった1)。筋肉はとくにエネルギー変換を行うために分化した組織であって,研究対象としての魅力が大きい。Wilkieら2)はチェンバー内の筋肉をリンガー液によって灌流する方法を確立し,より生理的条件下で測定ができるようになった。さらに,山田らは沢山の筋肉をチェンバー内に装着することによって,燐NMR測定の感度,ひいては測定の時間分解能の向上をはかった3,4)。
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