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特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル
特殊技術
抗癌遺伝子産物モノクローナル抗体
Monoclonal antibodies against oncogene products
堂坂 弘俊
1
,
川上 義和
1
Hirotoshi Dosaka
1
,
Yoshikazu Kawakami
1
1北海道大学医学部第1内科
pp.528-529
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905070
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- Abstract 文献概要
近年の分子生物学の著しい発展に伴い数多くの癌遺伝子が発見され,細胞の癌化における癌遺伝子の役割が注目されている。癌遺伝子産物は,細胞の増殖因子や増殖因子リセプターとして機能する場合や,細胞内情報伝達系や核内の遺伝子発現の調節に関与する場合が知られている。また,発癌に関与するだけでなく,その前身遺伝子である癌原遺伝子は,巧みな調節機構を介して正常細胞の発生,増殖,分化にも関与することが次第に明らかになってきており,細胞生物学的にも関心を集めている。一方,癌遺伝子産物を腫瘍関連抗原としてとらえ,これを癌の診断や治療の標的分子としようとする研究も行われている。いずれの研究においても癌遺伝子産物に対するモノクローナル抗体の作製がより詳細な解析を可能にした。
本稿ではページ数の都合もあって,著者の知る主な抗癌遺伝子産物モノクローナル抗体を各癌遺伝子毎に免疫原,参考文献とともに表に示した。なお,一般的なモノクローナル抗体の作製やスクリーニングの方法に関しては,本特集の「抗体の作製と吟味」の項を参照していただきたい。
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