特集 脳の化学的トポグラフィー
GRF
徳善 雅枝
1
,
野口 光朗
1
,
大黒 成夫
1
Masae Tokuzen
1
,
Mitsuro Noguchi
1
,
Shigeo Daikoku
1
1徳島大学医学部第2解剖学教室
pp.218-221
発行日 1986年6月15日
Published Date 1986/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904860
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GRFは下垂体前葉の成長ホルモン生産細胞(GH細胞)に働いてGHの放出をうながす。ヒトのGRFは44のアミノ酸からなるペプチドとしてGuilleminら1)やRivierら2)によって1982年に末端肥大症をもつヒト膵腫瘍から抽出,構造決定された(hpGRF)。これから1年おくれて,ラット視床下部からrhGRFが抽出された(Spiessら1983)3)。hpGRFとrhGRFとは構造が異なっている。形態学的にはこれらのペプチドに対する抗体を作って組織抗原と反応させた後,この結合物を標識,可視化することによって抗原の局在を知ることになる。したがって,用いる抗体によって細胞の局在が異なることがあるので注意を要する(図1)(Daikokuら1985)4)。
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