Japanese
English
特集 神経科学実験マニュアル
実験動物取り扱い法
両生類
Amphibia
佐藤 真彦
1
Masahiko Satou
1
1東京大学理学部動物学教室
pp.262-264
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904735
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
■ 実験動物としての特徴・意義
両生類,とくに無尾類は従来から神経生物学の実験用動物として好んで用いられてきた。この理由として,脊椎動物(とくに四足動物)としての基本的特徴を備えている,身近で研究者自らが容易に捕獲できる,動物業者から購入する際にも廉価である,大きさが手ごろで取り扱いやすい,野外で捕獲後短期間なら餌を与えなくても維持できる,などの優れた特徴を持っていることが考えられる。さらに,摘出した状態でも,本来の機能を長く保持できるので,神経筋標本・摘出脳標本を用いた多くの優れた研究がある。
反面,後述するように,とくに陸上生活をする両生類では動く餌しか食べないので,長期間よい状態で維持するためには,餌の確保・飼育環境の整備などに特別な工夫が必要となる。
Copyright © 1985, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.