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特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識
神経系に作用するもの
シナプス後膜作用薬
ピクロトキシン
Picrotoxin
栗山 欣弥
1
,
大熊 誠太郎
1
Kinya Kuriyama
1
,
Seitaro Ohkuma
1
1京都府立医科大学薬理学教室
pp.472-473
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425904641
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■特性
分子量602.57。Anamirta cocculus(ツヅラフジ科の植物)の種子に含有される苦味を有する光沢のある偏菱形の結晶である。融点203℃。1gのピクロトキシンは水350ml,沸騰水約5ml,13.5mlの95%エチルアルコールに溶け,エーテルおよびクロロホルムにはわずかに溶解する。強アンモニア水および水酸化ナトリウム溶液にはよく溶ける。ピクロトキシンはそれぞれ1分子のピクロトキシニン(picrotoxinin;分子量292.28)とピクロチン(picrotin;分子量310.29)より成る化合物で,前者には生物活性があるが,後者にはみられない。
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