コミニケーション
第1回 軸索内輸送ワークショップ(Elmau,1981年4月27日〜5月2日)
田代 朋子
1
1東大・脳研・生化学
pp.286-287
発行日 1981年6月15日
Published Date 1981/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903475
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南ドイツの人里離れた小さな城に参加者約80名を幽閉し,軸索内輸送を主題とする第1回国際ワークショップが開かれた。初の試みに対する主催者の張り切りぶりを反映して,5日間の会期中は連日,夜中までスケジュールがびっしり。この分野の専門家をほとんど集めたのみでなく,細胞内運動など関連する他分野の研究者も招いて,総合的に討論しようという盛り沢山な会であった。約30名は応募の結果,参加を認められた若手研究者で,私のようなかけ出しも仲間に加えていただけたわけである。
会は以下の10セッションから構成されていた。①神経系以外の系における細胞内運動,そこから何を学ぶべきか?②軸索を構成する分子及びその構造③実験手法の開発,④軸索内輸送現象の特徴.⑤いろいろな物質の輸送dynamics,⑥軸索内輸送の必須条件,⑦軸索内輸送機構のモデル,⑧軸索内輸送の生理的意義,⑨再生神経における軸索内輸送,⑭軸索内輸送の臨床的意味。このうち,特に重要と思われる④〜⑦,⑩について以下に簡単に紹介したい。
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