海外だより
Columbia大学Grundfest研究室
山岸 俊一
1
Shunichi Yamagishi
1
1東京医科歯科大学生理学教室
1Dept. of Neurology, College of Physicians & Surgeons, Columbia University
pp.245-248
発行日 1968年10月15日
Published Date 1968/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902786
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研究室の雰囲気
私は1967年9月末に,2年間の予定で,東京医歯大生理渡辺研から,このColumbia大学医学部の中にあるProf.Grundfestの研究室にやつてきた。きてみると話に聞いていた通り大変住み心地の良い研究室である。これには多分二つばかり理由があつて,第一にはDr.Grundfestの人となりがおうようで人徳があり,この研究室に,アメリカ国内はもちろんヨーロッパ,南米,日本の各国からやつて来る研究者達のテーマの希望を尊重して,あれこれ縛りつけるようなことはせずに,いわば1〜2年にわたつて放牧?している感じだからである。たとえいいdataがなかなかでなくとも,あまりしめつけるようなことはしない。このようなbossの影響もあろうと思うが,Associate Prof.のDr.ReubenもAssistant Prof.のDr.Krtzもそれぞれ個性的かつ良い人柄でdataや装置のことで話をもちかけると良く相談に乗つてくれる。三役が良ければ,この辺で作られる雰囲気は研究室全体に影響を及ぼすものとなるから,かくして気持の良い研究室となつているようである。
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