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特集 骨格筋研究の新展開
骨格筋ジストロフィン複合体の分子構築
Molecular architecture of the dystrophin-DAP complex
吉田 幹晴
1
Mikiharu Yoshida
1
1国立精神・神経センター神経研究所遺伝子疾患治療研究部
pp.301-307
発行日 2001年8月15日
Published Date 2001/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902521
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ジストロフィンはデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne Muscular Dystrophy;DMD)原因遺伝子のポジショナルクローニングにより発見されたタンパク質である1)。本来筋の細胞表面膜に存在するものであり,これが遺伝子変異により失われるとDMDになる。遺伝子がX染色体上に乗っていて劣性型の遺伝形式をとるため,患者は通常男子に限られる。ジストロフィンをウサギの骨格筋細胞膜よりジギトニンで抽出して精製すると一群の小分子量成分が結合した状態で得られる。これがジストロフィン複合体であり,小分子量成分はジストロフィン結合タンパク質(dystrophin-associated protein;DAP)と呼ばれる2,3)。この総説ではこれまでに明らかにされた複合体の分子構築について詳しく述べるとともに,複合体およびその各成分についての知見を最新のものを含めて紹介し,最後に筋ジストロフィー発症の機構について簡単に議論しようと思う。
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